PC-98シリーズのゲームをDOS/V機で遊ぶための覚え書き



PC-98シリーズのゲームをDOS/V機(≒Windowsマシン)で遊ぶための覚え書きです。 といってもCDのゲームなら比較的簡単にプレイ可能ですので、ここでは2HDでフォーマットされた3.5インチと5.2インチのフロッピーディスクのPC-98のゲームをDOS/V機で遊ぶ方法について書いていきます。

CDのゲームであれば問題なく現行機種で読めるしあとは98のエミュとそれに入れるOSを用意すればなんとかなるわけですが、フロッピーに関しては98のフォーマット形式に対応したドライブとそれを認識できるマザーボードを搭載したPCが必要になるためその辺が面倒くさいのです。
実機で動かせばいいじゃんて話かもしれませんが、まともに動く本体は結構高いしキーボードやらディスプレイやら周辺機器揃えるのも苦労するしドライバ等をメインPCから持って行きたいというときにもデータの移動手段がかなり限られるというひたすらしんどい作業になってくるため、自分は手頃なポンコツPCを手に入れてフロッピードライブのっけてどうにかすることにしました。 覚え書きと言っておきながらすでに忘れていることも多く、完全でないかもしれないのでその辺は他サイトを参照してください。

以下用意するものをハードとソフト別で書きます。

<ハード>
・3モードをサポートしたマザーボードを積んでいるPC(2000年くらいまでの機種。自分は富士通のFMV-5500ML4を購入しました。)
・周辺機器いろいろ(PS/2のキーボードとか)
・2HD対応の3.5インチフロッピードライブ(古いデスクトップのPCならデフォルトで搭載されている可能性大)
・5.2インチフロッピードライブ(DOS/V用)

<ソフト>
・WindowsMeまでのOS
・各種ドライバ
・PC98エミュ
・DiskExplorer
・Virtual Floppy Image Converter

まずパソコンの購入及びセットアップですね。拡張性の高いタワー型のデスクトップがいいと思います。購入前にメーカーのサイトでフロッピードライブの増設がサポートされているか等調べておけばセットアップもスムーズになります。
自分のはHDDが入ってなかったのでHDDも用意する必要があったのですが落とし穴があちこちにありました。SATAでなくIDEで繋ぐのはなんとなく予想ついていたのですが、今回使うような古いPCではマザーボードが32GB以上の容量に対応しておらず、買ってきたHDDを認識しないという事態に陥りました。 32GB以下のHDDなんぞネットで買うしかなく、かといってあんまり古いジャンクのHDDはすぐ壊れそうで不安ということもあり、MAXTORのHDDがジャンパーピンの設定で32GBのHDDとして認識させることができることを知ったのでそれでなんとかしました。

HDDにインストールするOSですが、Windows2000では2HDでフォーマットされた5.2インチのFDをエミュからは読み込めるもののエクスプローラから開くことができないので9x系のOSを入れるのが無難です。
OSのインストールが終わったら(自分はFDISKに苦戦して半日かかりましたが)いよいよ5.2インチのフロッピードライブを載せていきます。FD1155Dという機種がオススメです。ジャンクの実機から持ってくるかヤフオクで落とすかなどしてがんばりましょう。 カードエッジとかいうふざけた形状のコネクタなのでそれに対応したケーブルも必要です。これもがんばって手に入れます。

drive

無事に載せ終わったときの写真です。上が5.2インチ、下が3.5インチです。これだけではPCがドライブを認識しないか、認識しても3モードで動作してくれないので、BIOSで設定した上で3モード対応ドライバをPCメーカーサイト等から落としてきます。
少し脱線しますが、OSをクリーンインストールした場合サウンド関連のドライバが大体変なことになってるのでmidi対応のゲームをまともな音で楽しみたい場合サウンドドライバも用意します。 自分のはYAMAHAのYMF724FというXG音源対応チップを積んだイカしたサウンドカードでしたが、デフォルトだとクソしょぼいFM音源サウンドしか鳴りませんでした。

基本的なセットアップが終わったら、エミュで98のゲームを遊ぶための準備をしていきます。 98のエミュはAnex86やNekoProjectⅡなど色々ありますが、自分はT98-Nextにしました。結局の所動けば問題ないんですけどT98-Nextはフロッピーを取り込めたりmidiドライバがついてたりと機能が充実しているのが良い所だと思います。 OSやゲームをインストールする仮想HDDの形式がどのエミュも異なっている(Anex86とNekoProjectⅡは互換性があった気がします)ため一度使うエミュを決めたら後から乗り換えるのはちょっと面倒くさいです。
パソコンのエミュのためOSを入れないと動かないわけですが、MS-DOSを今さら手に入れるのもなかなかしんどいのでFreeDOSという無償提供されているMS-DOS互換のOSを使います。 FreeDOSを最初からインストールするのはかなりダルいので、98エミュラーの間で超有名な、フリーゲームのツァイ メタ女のHDDデータからFreeDOSのデータのみ抜き出して自分で作成した仮想HDDに移す方法でがんばります。 仮想HDD間のデータのやり取りはDiskExplorerを使います。メタ女がFreeDOS抜き出すためのツールになってしまってるのは製作者に申し訳なさすぎるのでちゃんと遊びましょう。

続いてゲームのインストールです。T-98 Nextは物理ドライブに入れたディスクを読み込ませることも可能ですが、フロッピーはとにかく壊れやすいので(中古で買ったCALⅡはデータ破損してました)FreeDOSを入れた仮想HDDにインストールするのが安全です。 フロッピー内に保存されているデータをエクスプローラーかエミュのイメージ化ツールで全て取り込んだ後それらをひたすらDiskExplorerで仮想HDD内に作成した新規ディレクトリにぶちこんでいくだけです。 フロッピーイメージとして取り込んだ場合はVirtual Floppy Image Converterを使ってファイル形式に変換します。

かなり雑な説明だったものの、これで作業は完了です。WindowsMeまでのOSをインストールしている時点で知っているとは思いますが、エミュ起動後ディレクトリ変更コマンドcdでゲームをインストールしたディレクトリに移行し、それっぽいファイル(ゲーム名+exeが多い)を実行してください。

eimmi

シーズウェアの「エイミーと呼ばないでっ」がちゃんと動いてくれました。これは3.5インチフロッピーのゲームですが、5.2インチフロッピーの「遺作」も動きました。
エロゲに関しては今でも面白いソフトが多いとはいえ、やっぱりPC-98シリーズのゲームは良いですね。 可能であればキッズコンピュータ・ピコなんかを親にねだっていた昔の自分をマウントパンチした上でエロゲがバリバリ動く98マシンを買いに行かせたいぐらいですが、どうにもならんのでこの方法でPC-98シリーズのゲームを遊んでいくことにします。

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